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脊筋
私がのっそりと
突立った
裾へ、女の
脊筋が
絡ったようになって、右に左に、肩を
曲ると、
居勝手が悪く、白い指がちらちら乱れる。
そして急に
冷え
冷えとした
山気のようなものが、ゾッと
脊筋に感じる。そのとき人は、その
急坂に鼠の姿を見るだろう。
早や、
兩脚が、むづ/\、
脊筋がぴち/\、
頸首へぴちんと
來る、
私は
七顛八倒して
身體を
振つて
振飛ばした。
たゞ
肩から
脊筋へ
掛けて
全體に
重苦しい
樣な
感じが
新らしく
加はつた。
御米は
何でも
精を
付けなくては
毒だといふ
考から、
一人で
起きて
遲い
午飯を
輕く
食べた。