脊筋せすぢ)” の例文
や、兩脚りやうあしが、むづ/\、脊筋せすぢがぴち/\、頸首えりくびへぴちんとる、わたし七顛八倒しつてんはつたうして身體からだつて振飛ふりとばした。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たゞかたから脊筋せすぢけて全體ぜんたい重苦おもくるしいやうかんじがあたらしくくははつた。御米およねなんでもせいけなくてはどくだといふかんがへから、一人ひとりきておそ午飯ひるはんかるべた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
滑走し去りてふはりとあがる単葉機の流るるがごとき脊筋せすぢなりしと
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
をんなはあとびつしやりをする、脊筋せすぢよぢらす。三俵法師さんだらぼふしは、もすそにまつはる、かゝとめる、刎上はねあがる、身震みぶるひする。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
海胆ひとでなす草山脊筋せすぢ朱砂すさなるが眼下まなしたに暑し匍匐ほふくしたりぬ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
頸首ゑりくび脊筋せすぢひやりとるは、うしろまへてござるやつ天窓あたまから悚然ぞつとするのは、おもふに親方おやかた御出張ごしゆつちやうかな。いやや、それりつゝ、さつ/\とつてかれる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかし、綺麗きれいおよいでく。うつくしにく脊筋せすぢけて左右さいうひらみづ姿すがたは、かるうすものさばくやうです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
じやからかさ脊筋せすぢさがりにひつかつぎたるほどこそよけれ、たかひくのみちの、ともすれば、ぬかるみのはねひやりとして、らぬだにこゝろ覺束おぼつかなきを、やがて追分おひわけかたいでんとして
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
脊筋せすぢのあたりを、土足どそくにかけて、ドンとむと、ハツともだえてげたかほ
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)