“手絡”の読み方と例文
読み方割合
てがら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
も紅も似合うものを、浅葱だの、白の手絡てがらだの、いつも淡泊あっさりした円髷まるまげで、年紀としは三十を一つ出た。が、二十四五の上には見えない。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
毎日夕方からお湯に入りに行くことを日課にしているその女の意気がった髪に掛けた青い色の手絡てがらたまらなく厭味いやみに思うものであった。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
御倉さんはもう赤い手絡てがらの時代さえ通り越して、だいぶんと世帯しょたいじみた顔を、帳場へさらしてるだろう。むことは折合おりあいがいいか知らん。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)