カラ)” の例文
雨の洩り傍題ハウダイなのを、語の上だけの興味で、るにカラめたのである。言ひ方を替へて説くと、春雨の洩ることが結局家をつてゐる訣だ。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
白い骨、タトへば白玉の並んだ骨の指、其が何時イツまでも目に残つて居た。帷帳トバリは、元のまゝに垂れて居る。だが、白玉の指ばかりは細々と、其にカラんでゐるやうな気がする。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)