“万華”の読み方と例文
読み方割合
まんげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高時は、堂上などに、眷恋けんれんはせぬ。京にも負けぬ、鎌倉の京をここに築いて見しょう。あらゆる工芸のすいをあつめ、万華まんげ鎌倉の楽園を
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
耳を澄ますと、四山の樹々には、さまざまな小禽ことりむれ万華まんげの春に歌っている。空は深碧しんぺきぬぐわれて、虹色の陽がとろけそうにかがやいていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義清は、扈従こじゅうして、きのうきょう、ここの万華まんげのにぎわいを見るにつけ、待賢門院の、今は訪う人まれな冬庭の——わびしい女房たちを、思い出さずにいられなかった。