トップ
>
万華
>
まんげ
ふりがな文庫
“
万華
(
まんげ
)” の例文
高時は、堂上などに、
眷恋
(
けんれん
)
はせぬ。京にも負けぬ、鎌倉の京をここに築いて見しょう。あらゆる工芸の
粋
(
すい
)
をあつめ、
万華
(
まんげ
)
鎌倉の楽園を
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
耳を澄ますと、四山の樹々には、さまざまな
小禽
(
ことり
)
の
群
(
むれ
)
が
万華
(
まんげ
)
の春に歌っている。空は
深碧
(
しんぺき
)
に
拭
(
ぬぐ
)
われて、虹色の陽が
熔
(
とろ
)
けそうに
燦
(
かがや
)
いていた。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
義清は、
扈従
(
こじゅう
)
して、きのうきょう、ここの
万華
(
まんげ
)
のにぎわいを見るにつけ、待賢門院の、今は訪う人まれな冬庭の——わびしい女房たちを、思い出さずにいられなかった。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「この中で、
法然房
(
ほうねんぼう
)
のことばを真に汲みとって、即座に、
仏陀
(
みだ
)
の恩寵を感じ、この世をば、この肉眼で、
万華
(
まんげ
)
の浄土と眺め得られるものは、おそらく、綽空とその妻とが、第一であろう」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その歓涙に
瞼
(
まぶた
)
は霞んで、
御霊廟
(
みたまや
)
の
龕
(
がん
)
は、虹のような光をぽっと
滲
(
にじ
)
ませ、あたりには、
馥郁
(
ふくいく
)
と、
蓮華
(
れんげ
)
が舞う心地がし、その寂光
万華
(
まんげ
)
の
燦
(
かが
)
やきの裡に、微笑したもう太子三尊のおん姿が見え
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
人間は誰でも、こうして、
万華
(
まんげ
)
の
浄土
(
じょうど
)
に生を楽しんでいられるものを、好んで泣き、好んで悩み、愛慾と
修羅
(
しゅら
)
の
坩堝
(
るつぼ
)
へ、われから
墜
(
お
)
ちて行って、八寒十熱の炎に身を
焦
(
や
)
かなければ気がすまない。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さながらここは
法
(
のり
)
の
万華
(
まんげ
)
の咲きみだれた
浄土曼陀羅
(
じょうどまんだら
)
であった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“万華(万華区)”の解説
万華区(ばんか/ワンホワ-く)は、台湾台北市の市轄区。
(出典:Wikipedia)
万
常用漢字
小2
部首:⼀
3画
華
常用漢字
中学
部首:⾋
10画
“万華”で始まる語句
万華鏡