“まんげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
万華71.4%
万花28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義清は、扈従こじゅうして、きのうきょう、ここの万華まんげのにぎわいを見るにつけ、待賢門院の、今は訪う人まれな冬庭の——わびしい女房たちを、思い出さずにいられなかった。
「この中で、法然房ほうねんぼうのことばを真に汲みとって、即座に、仏陀みだの恩寵を感じ、この世をば、この肉眼で、万華まんげの浄土と眺め得られるものは、おそらく、綽空とその妻とが、第一であろう」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
島にはつつじ、山吹やまぶき連翹れんぎょう糸桜いとざくら、春の万花まんげがらんまんと咲いて、一面なる矮生わいせい植物と落葉松からまつのあいだを色どっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
万花まんげいろどりには、琥珀こはく、さんご、真珠をちりばめ、瓔珞ようらくには七ツの小さい金鈴と、数珠宝珠ずずだまをさげるなど、妙巧の精緻せいち、ただ見恍みとれるのほか、ことばもない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)