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赫
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か
ふりがな文庫
“
赫
(
か
)” の例文
話のすむのをもじ/\して待っていた署長は年の割に毛の薄い頭から湯気でも立てるように
赫
(
か
)
っとして、早口の北陸訛りで怒鳴った。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
そして
赫
(
か
)
っとした弾みに、姉に発射はしたものの、やっぱり大学生からは何の
音沙汰
(
おとさた
)
もなく、父も姉もいなくなった
淋
(
さび
)
しさに堪え切れずに
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
赫
(
か
)
っと焔のように染めている、陽の反映を頭上に浴びながら、法水は犯人クリヴォフを
俎上
(
そじょう
)
に
上
(
のぼ
)
せて、寸断的な解釈を試みた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「いいや、今更やめることは出来ないぞ、」とノズドゥリョフは、
赫
(
か
)
っと
急
(
せ
)
きこんで言った。「勝負は始まったのだから!」
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
と
臙脂
(
えんじ
)
と
匂
(
にお
)
い
袋
(
ぶくろ
)
の強い
薫
(
かお
)
りが、新九郎の若い血を嵐のように騒がせた。
赫
(
か
)
っとした熱い顔を伏し眼にして、彼は
現
(
うつつ
)
な目を絵具皿に吸わせていた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
殊
(
こと
)
に此の
赫
(
か
)
ッと
怒
(
いか
)
りますと、
毛孔
(
けあな
)
が開いて風をひくとお医者が申しますが、
何
(
ど
)
う云う訳か又
極
(
ご
)
く笑うのも毒だと申します。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と両手で控帳の端を取って、斜めに見せると、
楷書
(
かいしょ
)
で
細字
(
さいじ
)
に
認
(
したた
)
めたのが、輝くごとく、もそりと出した源助の顔に
赫
(
か
)
ッと照って見えたのは、朱で濃く、一面の
文字
(
もんじ
)
である。
朱日記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
思わず
赫
(
か
)
ッとなってスティックを握った儘、二人の前へ飛び出たのであります。……
陳情書
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
少しでも距離を大きくすることは、それだけ孤独に近づくことであった。見通しも
利
(
き
)
かないほど
濶
(
ひろ
)
い原野の夕暮れは、ひととき
赫
(
か
)
ッと輝いて、あとはたちまち
時雨
(
しぐ
)
れるようなうす墨であった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
この忘られ掛けた
余燼
(
よじん
)
が
赫
(
か
)
っと炎を上げたと云うのは、荒廃し切った聖堂に、世にも陰惨な殺人事件が起ったからである。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
やがて、砂丘の向うが、
赫
(
か
)
っと明るくなったと思うと、天に
冲
(
ちゅう
)
した、光の帯が倒れるように落ちかかってきた。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
赫
漢検準1級
部首:⾚
14画
“赫”を含む語句
赫々
赫耀
目赫
赫灼
赫奕
赫燿
威赫
赫夜姫
赫耶
赫怒
真赫
赫奕姫
赫土
赫光
赫然
赫映姫
赫耶姫
恐赫
赫爾洪得
赫熱
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