“逆風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかかぜ50.0%
ぎやくふう25.0%
むかひかぜ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新陰流の古勢「逆風さかかぜ」の太刀を平常へいぜいから得意としていたので、その働きぶりは、殊にものものしかったとある。彼の従者の森地五郎八も、よく戦ってたおれた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし空想の中でさへ、私はそこまで行くことが出來ない——逆風ぎやくふうをかの方から吹きつけて、始終私を追ひ歸してしまふ。常識が譫忘状態せんばうじやうたいに勝たうとつとめ、判斷力が情熱を警めるのだ。
面白くはやりし一座もたちましらけて、しきりくゆらす巻莨まきたばこの煙の、急駛きゆうしせる車の逆風むかひかぜあふらるるが、飛雲の如く窓をのがれて六郷川ろくごうがわかすむあるのみ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)