“ほっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホッ
語句割合
34.5%
25.7%
19.3%
12.9%
1.2%
1.2%
1.2%
1.2%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初めてほっとして、嬢は深い深い溜息をいた。一昨日伯爵夫人を追跡したことから、むを得ず警察局員に手錠をかけてもらったこと。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
と船長がしゃがれた声でプッスリと云った。同時にまゆの間とほっペタの頸筋くびすじ近くに、新しい皴が二三本ギューと寄った。冷笑しているのだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
暗闇の仲間ほど、じつは心から服したい人間中の人間をほっし、また心からうやまいたい光明をつよく求めているものかとも思われる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やや小造りで、ほっそりして、総体に青ずんだ感じのするのも、病的というよりは、反ってアブノーマルな魅力を感じさせるのです。
武甲山入口とほった大きな石がある。
武甲山に登る (新字新仮名) / 河井酔茗(著)
尤も許しさえしたら、何もほって置いて匇々さっさと帰るかも知れぬが、兎も角も職分だけはく尽す。
屋敷の中に穴をほって隠れて居ようか、ソレでは雨の降るときに困る。土蔵のえんの下に這入はいって居ようか、し大砲で撃れると困る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「これからほっぽり出してなんか置かないから、ね」
斯ういう気持 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
凄然せいぜんたるつきへいうえくぎ監獄かんごく骨焼場ほねやきばとおほのお、アンドレイ、エヒミチはさすがに薄気味悪うすきみわるかんたれて、しょんぼりとっている。と直後すぐうしろに、ほっとばかり溜息ためいきこえがする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
臨終いまわきわに、兼てより懇意こころやすくせし、裏の牧場まきばに飼はれたる、牡丹ぼたんといふ牝牛めうしをば、わが枕ひよせ。苦しき息をほっ
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
作「與助おやじなんざアヒョロ/\してるから川の中へほっぽり込んでしまうがそれも矢張やっぱり金づくだがね」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
是ぞ正しく藻西が無罪の証拠なると安心の息をほっきたり、目科も少し調子を柔げ「そうすると其職人に問えば分りますね、十一時頃までは多分其職人と一緒に居たでしょうから」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
彼女のほっそりした指が、一束のグラフィックを持っていること、あの帽子が一揺れする毎に、彼女の唇には如何程強いた、嗄がれた微笑が掠めるかということ等
粗末な花束 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)