“牝牛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めうし96.1%
うし2.0%
ハダベコ2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牝牛めうしおおきな体は、山の夜露に濡れていた。朝の草の色を見ると、牛は頻りに草を食った。けれど武蔵は、それも牛の意のままにまかせていた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だん/\おなかなかおほきくなつてまゐります。もう十日とをかもしたらうまれませう。」と牝牛めうしはいひました。
お母さん達 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
ロボはそののどに食いついたなり、身をしずめ、うんとふんばると、牝牛めうしは、角を地についてまっさかさまに大きくとんぼ返りにたおれる。
西部戦線では敵味方の間に色々面白い事柄が起きるが、或日の事英軍と独軍との塹壕のなかにある空地に、一匹の牝牛めうしがひよつくり飛び出して来た。
「みんな牝牛めうしだからねえ。おとなしいこと請合いですよ。馬や駕籠に乗るよりも、どんなに楽だか知れやあしねえ。」と、百姓は言った。
恨みの蠑螺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
旦那様は朝早く御散歩をなさるか、御二階で御調物しらべものをなさるかで、朝飯前には小原の牝牛うしの乳を召上る。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そしてこの牝牛ハダベコは恐らく私が二歳ふたつ年齡としから十六の年齡としになるまで心を惹きつけられた同じ土地のあらゆる處女しよぢよの眼遣ひをして、此の私といふ狹隘で、横着に人間生活を悟りすまし、世間智でもつて硬化かうくわし切つてゐる者の心を、不意に轉落てんらくさせるだけの效果がある! ……
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)