“侃々”の読み方と例文
読み方割合
かんかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
沼南はまた晩年を風紀の廓清かくせいささげて東奔西走廃娼禁酒を侃々かんかんするに寧日ねいじつなかった。が、壮年の沼南は廃娼よりはむしろ拝娼で艶名隠れもなかった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
もっとも善かれ悪かれ決戦ときめたいくさである、誰にしてもこの合戦におくれることはできないにちがいない。みんな肩肱かたひじを張って侃々かんかんとののしり叫んだ。
城を守る者 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
信念の巌は死もこれを動かす能はず、いはんや区々くくたる地上の権力をや。大哲スピノザ、少壮にして猶太ユダヤ神学校にあるや、侃々かんかんの弁を揮つて教条を議し、何のはばかる所なし。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)