“肩肱”の読み方と例文
読み方割合
かたひじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠山勘解由はまだ忿懣ふんまんがおさまらないとみえ、肩肱かたひじを張ってむっとふくれていた。甲斐は兵部といっしょに立ち、いっしょに廊下を歩いていった。
これはまるでムキ出しな浪人伝法ろうにんでんぽう。一角ほど肩肱かたひじは張らないが、その代りに、黙って刀が先にものをいいそうだ。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
麻は冷たい、さっくりとしてはだにも着かず、肩肱かたひじ凜々りりしく武張ぶばったが、中背でせたのが、薄ら寒そうな扮装なり、襟を引合わせているので物優しいのに、細面ほそおもてで色が白い。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)