“廓寥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくりょう50.0%
くわくれう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
誰か見てはいなかったかしらと二度目にあたりを見廻したときの廓寥かくりょうとした淋しさを自分は思い出した。
路上 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
そうした、錯覚に似た彼らを眠るまえ枕の上から眺めていると、私の胸へはいつも廓寥かくりょうとした深夜の気配がみて来た。冬ざれた溪間の旅館は私のほかに宿泊人のない夜がある。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
ひとしほにまた廓寥くわくれうとしてしはがれてふしはひとふし
故郷の花 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
秋の空廓寥くわくれうとして影もなし
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)