“劇場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こや32.1%
しばい21.4%
しばゐ17.9%
げきぢやう10.7%
げきじょう7.1%
ここ3.6%
シアタア3.6%
テアトロ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「折角の企てぢや、劇場こや乃公わしが何とか心配する事にしようが、出し物が大石なら、ついでに喜剣を河内屋に附き合つて貰つたらうぢや。」
「あら、貴郎あなたも新聞を読んだくせに。先晩劇場しばいの幕間にあんなに詳しく読んだではありませんか。それに今朝だって発つ前にも……」
一体劇場しばゐの稽古場といふところは、よく物を失くしたり、拾つたりするところで、坪内逍遙博士が一枚看板の女優を失くしたのも
ふと繪葉書屋ゑはがきやおもてにつり出した硝子張がらすばりのがくの中にるともないをとめると、それはみんななにがし劇場げきぢやう女優ぢよいうの繪葉書で、どれもこれもかね/″\見馴みなれた素顏すがほのでした。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
かれは、そこで蓄音機ちくおんき音楽おんがくをきいたり、また、あるときは劇場げきじょうへオペラをにいったり、おもしろくらしていたのでありました。
銀のつえ (新字新仮名) / 小川未明(著)
されたのです。劇場ここの地下食堂で轟さんと二人切りになった時です
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかし、その夜、フォックス劇場シアタアできいた『君が代』の荘厳そうごんさは、なお耳底にのこる、深刻なものがありました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
劇場テアトロの中のまるい広場には、緑の草の毛氈もうせんの中に真紅の虞美人草ぐびじんそうが咲き乱れて、かよわい花弁がわずかな風にふるえていた。よく見ると鳥頭とりかぶとの紫の花もぽつぽつ交じって咲いていた。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)