“ひとごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒトゴト
語句割合
他人事59.0%
人事18.6%
他事13.5%
人毎3.8%
人言2.6%
他言1.3%
他人言0.6%
獨言0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、両方の手へ、仮面をかぶった顔をのせて、熾(さかん)に、火の粉を吹きあげて来る修羅のさわぎを、他人事(ひとごと)のように見下ろしていました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日というものがこんなに佳(よ)く橘に人事(ひとごと)でなく存在していることが、大きな広いところにつき抜けて出た感じであった。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
それも、もう他事(ひとごと)ではない、既に今朝の雪の朝茶の子に、肝まで抜かれて、ぐったりとしているんだ。聞けば聞得で、なお有難い。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若主人の留守中、彼の手助けは若い作男であった。故人は其作代が甲斐々々しく骨身を惜まず働く事を人毎(ひとごと)に誉(ほ)めて居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
しかしこの「人言(ひとごと)」の内容は何であったか。兄妹の恋や人妻の恋が非難せられるのはわかっているが恋を卑しいとしない時代に単なる恋が世間の非難をうけるというのは解し難い。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「他言(ひとごと)はまこと煩(こちた)くなりぬともそこに障(さは)らむ吾ならなくに」(巻十二・二八八六)。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
彼はKOの予科三年で続いて二度落第していると語り、「こんども駄目(だめ)だから、まア退学は固いね」と他人言(ひとごと)のように笑っていました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
晝(ひる)も夢(ゆめ)に見(み)て獨言(ひとごと)にいふ情(なさけ)なさ、女房(にようぼう)の事(こと)も子(こ)の事(こと)も忘(わす)れはてゝお力(りき)一人(ひとり)に命(いのち)をも遣(や)る心(こゝろ)か、淺(あさ)ましい口惜(くちを)しい愁(つ)らい人(ひと)と思(おも)ふに中々(なか/\)言葉(ことば)は出(いで)ずして恨(うら)みの露(つゆ)を目(め)の中(うち)にふくみぬ。
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)