“あやまち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
過失50.0%
38.0%
2.8%
怪我1.9%
不品行0.9%
我過0.9%
0.9%
罪過0.9%
誤謬0.9%
0.9%
過誤0.9%
錯誤0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本当を云うと、これはお前の母親の過失あやまちで、お前や、お前の女房が祟られる筋合いの無いのじゃが、そこが人間凡夫の浅ましさでナ……
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
火近うなりて物の焼くる音おそろしきに、大路も人多くなりて所狭ところせく、ようせずばあやまちもありぬべし、疾く逃ぐるこそよかなれと人々云ふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
すなわち今日かぜひいたり熱が出たりしてグヅ/\して居るのは摂生法の上等に過るあやまちであるから、ただちに前非を改めると申して、その日からフラネルのシャツも股引ももひきも脱ぎ棄てゝ仕舞しまっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
万一かれが身の上に、怪我あやまちはなきやと思ふものから。「かれ元より尋常なみなみの犬ならねば、無差むざ撲犬師いぬころしに打たれもせまじ。さるにても心元なや」ト、しきりに案じ煩ひつつ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
又貴方への熱中のすべてが不品行あやまちであることにお気付きならない!
さきにはおん身一たび翼を張りて飛ばんとせしを、われ強ひて抑留し、おん身をして久しく樊籠はんろうの中にあらしめき。そは我過あやまちにはあらざりしか。人各〻意志あり。
羅摩なお不承知で、私陀永く楞伽に拘留された間一度も敵王に穢された事なくば、すべからく火に誓うて潔白を証すべしと言い張る。私陀固くその身にあやまちなきを知るから、進んで身を火中に投ぜしも焼けず。
女房の前に首をさげて、罪過あやまちわびるなぞは猶々出来ない。なんとか言訳を探出して、心の中の恐怖おそれを取消したい。と思迷って、何故、お隅を打ったのかそれが自分にも分らなくなる。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
またわたくし申上もうしあげることにどんな誤謬あやまちがあるかもはかりかねますので、そこはくれぐれもただ一つの参考さんこうにとどめていただきたいのでございます。
「君子のあやまちは天下万民これを見る。よくぞ紋めの膝で諌言かんげんいたしてくれた。綱吉、礼をいうぞ」
何の、過誤あやまちといえば、この治郎左衛門の浅慮あさはかにもあったことだ。尊公が腹を切るには及ばん。——尊公の義心にでて、治郎左衛門の首は、尊公へ進上する。いざ、後ともいわず、拙者の首を
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、今はどうかというに、私も年齢よわいを加えている。そして、様々のことから、心の目を、少しずつ開かれ風流や趣味に逃げて、そこから判断したことの錯誤あやまちをさとるようになった。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)