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乱
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らん
ふりがな文庫
“
乱
(
らん
)” の例文
旧字:
亂
見よ見よ、やがて
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
に大
乱
(
らん
)
を生ぜしめん、といふ。西行此の
詔
(
みことのり
)
に涙をとどめて、こは浅ましき
四六
御こころばへをうけたまはるものかな。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
そういう夜の不安は、
応仁
(
おうにん
)
の
乱
(
らん
)
あたりから後は、都会でも地方でも、もう当り前のことになって、誰も怪しもうとはしない。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寛永
(
かんえい
)
十五年正月、
島原
(
しまばら
)
の
乱
(
らん
)
が片づき、つづいて南蛮鎖国令が出て後、
天文
(
てんもん
)
十八年以来百余年の長きにわたり
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
そして、帰りには安酒を
呷
(
あお
)
ってぐでんぐでんに正体もなく酔っ払って来た。するとまた
乱
(
らん
)
ちき騒ぎが始まる。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
「君子は義をもって
上
(
じょう
)
とす。
君子
(
くんし
)
勇ありて義なければ
乱
(
らん
)
を
為
(
な
)
す。
小人
(
しょうじん
)
勇ありて義なければ
盗
(
とう
)
をなす」と。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
恒
(
つね
)
の
産
(
さん
)
なければ恒の心なく、
貧
(
ひん
)
すれば
乱
(
らん
)
すちょう事は人の
常情
(
じょうじょう
)
にして、
勢
(
いきお
)
い
已
(
や
)
むを得ざるものなり。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
天武帝は
壬申
(
じんしん
)
の
乱
(
らん
)
を通じて即位せられたために、古来史家の間にさまざまの論議をひき起こしてはいるが、われわれにとっては他の意味で興味の深い代表的人物である。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
それは東京の中学校を落第して仕方なしに浦和へきた
怠惰生
(
たいだせい
)
からの
感染
(
かんせん
)
であった。
孔子
(
こうし
)
は
一人
(
いちにん
)
貪婪
(
どんらん
)
なれば
一国
(
いっこく
)
乱
(
らん
)
をなすといった、ひとりの不良があると、全級がくさりはじめる。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
左
(
ひだ
)
りへ折れて血塔の門に入る。今は昔し
薔薇
(
しょうび
)
の
乱
(
らん
)
に目に余る多くの人を幽閉したのはこの塔である。草のごとく人を
薙
(
な
)
ぎ、
鶏
(
にわとり
)
のごとく人を
潰
(
つぶ
)
し、
乾鮭
(
からさけ
)
のごとく
屍
(
しかばね
)
を積んだのはこの塔である。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また
百姓
(
ひゃくしょう
)
の
輩
(
はい
)
は
地租改正
(
ちそかいせい
)
のために
竹槍
(
ちくそう
)
席旗
(
せきき
)
の
暴動
(
ぼうどう
)
を
醸
(
かも
)
したるその
余炎
(
よえん
)
未
(
いま
)
だ
収
(
おさ
)
まらず、
況
(
いわ
)
んや現に政府の
顕官
(
けんかん
)
中にも
竊
(
ひそか
)
に不平士族と
気脈
(
きみゃく
)
を通じて、
蕭牆
(
しょうしょう
)
の
辺
(
へん
)
に
乱
(
らん
)
を
企
(
くわだ
)
てたる者さえなきに非ず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
拙
(
せつ
)
、
此程
(
このほど
)
より
所労
(
しょろう
)
平臥中
(
へいがちゅう
)
、筆を
採
(
と
)
るに
懶
(
ものう
)
く、
乱
(
らん
)
筆
蒙御海容度
(
ごかいようをこうむりたく
)
候
(
そうろう
)
。
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
凍えた泥の
乱
(
らん
)
反射をわたり
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
国土の
患
(
わずら
)
いでも、一身の
乱
(
らん
)
でも、なにか大事にたちいたると、すぐ、
加持祈祷
(
かじきとう
)
へ頼むところは、わが
朝
(
ちょう
)
の藤原時代の権門とも、まったく同じ風習だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
シーザーがその留守中にローマに
乱
(
らん
)
の起これるを聞き、出征先より大軍を
率
(
ひき
)
いて帰国し、自国に入ろうか入るまいかとルビコン
河畔
(
かはん
)
に立ったときは、凡人の考え得られぬ苦心があったであろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「なんと。この
護良
(
もりなが
)
へ、頭をまろめて坊主になれとの仰せというか。……そしてまた、
乱
(
らん
)
となったら、またぞろ髪を伸ばせばよいとの、お沙汰であるか?」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中頃、
後鳥羽院
(
ごとばいん
)
の武者所に勤番し、承久ノ乱にも宮方、
元寇
(
げんこう
)
の
乱
(
らん
)
にも、
率先
(
そっせん
)
、国難にあたってきた。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
北条氏であれ、東国の諸武士であれ、みな一天の君の
赤子
(
せきし
)
。諸民の悪行は、君の御不徳に帰しましょう。まして、
乱
(
らん
)
となれば、
塗炭
(
とたん
)
の苦しみは、良民に降りかかります。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「今より百二十余年前、蜂須賀三代の国主は
義伝公
(
ぎでんこう
)
、当時南には
天草
(
あまくさ
)
の
乱
(
らん
)
が起っておりました」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、
乱
(
らん
)
をのぞむ、戦賊の鳴り物、
山家
(
やまが
)
そだちが、都へのし出ようとする方便に過ぎない」
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「けれど、ほかにも東宮の
御位
(
みくらい
)
をのぞんでやまぬものがあれば、
乱
(
らん
)
になるしかございません」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この自然下にあった特性が、史上、将門がよび起したものといわれて来たいわゆる“
天慶
(
てんぎょう
)
ノ
乱
(
らん
)
”なるものを、ひどく凄惨なものにしたに違いないことは、疑いの余地もない。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
周馬の抱き方がまずいので、
乱
(
らん
)
びん蒼白の死者が、グタッと
襟骨
(
えりぼね
)
を
尖
(
とが
)
らせて垂れている。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは理窟だ、大君を
国柱
(
くにばしら
)
とし、大君に仕えるとは、衆智の理を超えた理の磨き合いにほかならぬ。でなければそのような国姿は、かえって悪徒に利用されがちな
乱
(
らん
)
の
因
(
もと
)
と相なろう。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
壬申
(
じんしん
)
ノ乱の
大海人
(
おおしあま
)
の
皇子
(
みこ
)
軍。木曾義仲の
寿永
(
じゅえい
)
の都入り。
承久
(
じょうきゅう
)
ノ
乱
(
らん
)
の北条勢と朝廷
方
(
がた
)
。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まず宮門に
乱
(
らん
)
の
平定
(
へいてい
)
を報告した後、庶民には善を施し、社寺には
供養
(
くよう
)
をすすめ、道路橋梁の工事を見たり、荒れすたれた
禁裡
(
きんり
)
の諸門をつくろうなど、さながら家の中心になってよく働く子が
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「大覚寺統は、亀山上皇を中心に、
承久
(
じょうきゅう
)
ノ
乱
(
らん
)
の怨みを報ぜんと計っている」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
むかし
天慶
(
てんぎょう
)
の
乱
(
らん
)
に、
将門
(
まさかど
)
の猛威に抗し難くなった軍勢が、彼の叔父にあたる者の木像を輿に乗せて陣頭にかつぎ出し、叔父に矢を射るかと
将門
(
まさかど
)
を
威嚇
(
いかく
)
して追い
崩
(
くず
)
したということは聞きましたが
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
元々、西園寺家と北条氏とは、遠い
承久
(
じょうきゅう
)
の
乱
(
らん
)
いらいの深い因縁がある。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
八人法師の
拍子打
(
ひょうしう
)
ちに始まって、
簓踊
(
ささらおど
)
りは本座の
阿古
(
あこ
)
、
乱
(
らん
)
どり舞は新座の彦夜叉、
刀
(
かたな
)
玉取りは
道
(
どう
)
一と、おのおの妙技をつくして、
猿楽
(
さるがく
)
の一と幕も佳境に入り、やがて将軍家の
桟敷
(
さじき
)
わきの橋がかりから
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「まだこんな
乱
(
らん
)
にもならぬ以前から、日野朝臣とわしとは、公的にも、また
私
(
わたくし
)
の
交
(
まじ
)
わりも浅くなかった。するうち、血の気の多い朝臣はあんなふうに突ッ走って、ついに鎌倉の断罪に会うてしまったのだが」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
民
(
たみ
)
乱
(
らん
)
を思わず、武士は
勁勇
(
けいゆう
)
、むかうところ敵なしです
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
治
(
ち
)
にいて
乱
(
らん
)
を忘れず、の共感なのかもしれなかった。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つひに
乱
(
らん
)
天下に及び
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
“乱”を含む語句
散乱
攪乱
乱次
擾乱
乱声
混乱
狂乱
乱打
霍乱
乱暴狼藉
壊乱
乱立
乱離骨灰
胡乱
紊乱
乱暴
乱杭
掻乱
乱髪
悩乱
...