くう)” の例文
……今よりズツともむないもんくうて、土百姓々々々と人間の數へも入らずに、あの天滿宮さんの神主の家へ行くんかて、門から草履を脱いで、臺所口へ平つくばつたもんや。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
のみやのきわめてしけくくうならは雨のあかりと雨気つくころ
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
いちどきに二日の物もくうて置き 兆
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「一反で三十八圓損するとごつうおますな。そいなら作らんとおく方がましや。……作らな、税だけの損で濟むんが、作ると汗水流して、もむない(不味まづいといふ事)もんくうて、それで損するんや。……嘘やおまへんか、そんなこと。」
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)