“馬喰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばくろう48.0%
ばくろ36.0%
ばくらう8.0%
うまくら4.0%
ばくらふ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四十円じゃ唯見たいなもんだって、彼の馬喰ばくろうが言ってから、乃公は毎晩の馬の夢を見る。昼間でも時には人の顔が長く見える位だ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
馬喰ばくろ町、小伝馬こでんま町、鉄砲町、石町と、新開の大通りで街の品位はずっと低く、徳川時代の伝馬町の大牢の跡も原っぱで残っていた。
旧聞日本橋:02 町の構成 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それは何かちぐはぐな印象で、中農の地主にも見え、町役場の収入役のやうでもあり、又どこかに馬喰ばくらう臭いところもあつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
モシ、他目よそめで見たならば、たしかにこれは馬喰うまくらいの丑五郎うしごろう以上の悪態であります。卒塔婆小町の婆さんも、ここに至るとホトホト米友を憎らしく思いだしてきたのも無理ではありません。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『婆さんの理窟で行くと、兄が死ねば弟も死なゝけれアならなくなる。俺の姉は去年死んだけれども俺は恁して生きてゐる。然うだ。過日こなひだ死んだ馬喰ばくらふさんは、婆さんの同胞きようだいだつていふぢやないか?』
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)