“ばくろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
博労54.3%
馬喰34.3%
伯楽8.6%
馬口労2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多くは博労ばくろうたちだった。この四、五日立っていた馬市の総勘定も、きのうで片づいたとかで、ここの旅籠はたごもきょうから閑散ひまになるらしい。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、それはその昔、蹴裂明神けさくみょうじんの前で見た捨児ではない。長塚新田の馬喰ばくろうが落したハマでもない。この街道には相応ふさわしからぬもの——
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
田地もあったが、種馬を何十匹となく飼っておいて、それから仔馬こうまを取って、馬市へも出せば伯楽ばくろうが買いにも来る——。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いッそ、くわを捨てて、馬口労ばくろうか、木挽こびきかになろうとしても、役銀をとられるし、油屋、酒屋も株もの、川船で稼げば川運上かわうんじょう雑魚ざこっても、網一つに幾らの税だ。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
この地方で、てッぱ屋と俗にいう、馬口労ばくろう相手の居酒屋のせがれが大小、はかままげや言葉つきまで、見違えるようになっている。彦太は、羨望せんぼうと、反抗と、それから自恥を感じた。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)