伯楽ばくろう)” の例文
旧字:伯樂
いちの日、諸郷の小商人こあきんどやら伯楽ばくろうやら雑多な人々の集まる市で、悪戯わるさの行われるぐらいは、まだまだ近頃の世相のうちでは、それが白昼
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
田地もあったが、種馬を何十匹となく飼っておいて、それから仔馬こうまを取って、馬市へも出せば伯楽ばくろうが買いにも来る——。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
農民一(登場 枯れた陸稲おかぼをもっている)「稲の伯楽ばくろうづのぁ、こっちだべすか。」
植物医師:郷土喜劇 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
市の無頼漢ならずもの伯楽ばくろうどもであった。なまりのひどい方言でののしることなので、初めは何を云われているのか分らずにいた頼朝も、やや面色を改めた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手をかけると、ひとりの伯楽ばくろうが飛んで来て、いきなりとがめた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)