馬喰ばくらう)” の例文
それは何かちぐはぐな印象で、中農の地主にも見え、町役場の収入役のやうでもあり、又どこかに馬喰ばくらう臭いところもあつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
『婆さんの理屈で行くと、兄が死ねば弟も死なゝけれアならなくなる。俺の姉は去年死んだけれども俺はうして生きてゐる。うだ。過日こなひだ死んだ馬喰ばくらうさんは、婆さんの同胞きやうだいだつていふぢやないか?』
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
夕方、そこで近在の馬喰ばくらうが二人のんでゐた。徳次がそれに加つた。大分酔がまはつた頃、一人の男が黙つて入つて来た。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)