“朱塗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅぬり54.7%
しゆぬり22.6%
しゅぬ15.1%
あけぬり1.9%
しゅ1.9%
しゆ1.9%
しゆぬ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歓楽の中に眼を覚したガラッ八は、朱塗しゅぬり欄干らんかんをめぐらした廻廊に船をつけさせ、女達の手車で二階の座敷の上に導かれました。
ると、親父ちやん湯玉ゆだまはらつて、朱塗しゆぬりつて飛出とびだした、が握太にぎりぶと蒼筋あをすぢして、すね突張つツぱつて、髯旦ひげだんかたへ突立つツたつた。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
奪られたお弁当箱は、祖母が根負けして買ってくれた朱塗しゅぬりの三ツ重ねの、いさい丸いので、女中が持ってきて置いていったばかりのだった。
天飛ぶや鵄の尾といひ世の人のさばの尾ともいふ朱塗あけぬりの琴
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
右の手に朱塗しゅにぎりのはさみ持たせられしまま、図らずここに来かかりたまいぬ。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
後園の花二枝三枝はさんで床の眺めにせんと、境内彼方此方逍遥されし朗圓上人、木蘭色もくらんじきの無垢を着て左の手に女郎花桔梗、右の手に朱塗しゆの把りの鋏持たせられしまゝ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
もとより高價なものですが、取出したのを見ると、虞美人草ぐびじんさうのやうな見事な朱塗しゆぬり、紫の高紐たかひもを結んで、その上に、一々封印ふういんをした物々しい品です。