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朱塗
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しゆぬり
ふりがな文庫
“
朱塗
(
しゆぬり
)” の例文
唯
(
ト
)
見
(
み
)
ると、
親父
(
ちやん
)
は
湯玉
(
ゆだま
)
を
拂
(
はら
)
つて、
朱塗
(
しゆぬり
)
に
成
(
な
)
つて
飛出
(
とびだ
)
した、が
握太
(
にぎりぶと
)
な
蒼筋
(
あをすぢ
)
を
出
(
だ
)
して、
脛
(
すね
)
を
突張
(
つツぱ
)
つて、
髯旦
(
ひげだん
)
の
傍
(
かたへ
)
に
突立
(
つツた
)
つた。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
古い
朱塗
(
しゆぬり
)
の机の上には
室生犀星
(
むろふさいせい
)
の詩集が一冊、
仮綴
(
かりとじ
)
の
頁
(
ペエジ
)
を開いてゐる。「われ筆とることを
憂
(
う
)
しとなす」——これはこの詩人の歎きばかりではない。
わが散文詩
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
掛たり
引馬
(
ひきうま
)
一疋
銀拵
(
ぎんごしら
)
への茶辨當には高岡玄純付添ふ其餘は合羽籠兩掛等なり繼いて
朱塗
(
しゆぬり
)
に十六葉の
菊
(
きく
)
の
紋
(
もん
)
を付紫の化粧紐を掛たる先箱二ツ徒士五人
打物
(
うちもの
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それから
又
(
また
)
調子附
(
てふしづ
)
いて、
雪中
(
せつちう
)
雨中
(
うちう
)
構
(
かま
)
ひ
無
(
な
)
しに
掘
(
ほ
)
つて、三十五
年
(
ねん
)
の十二
月
(
ぐわつ
)
三十
日
(
にち
)
、
棹尾
(
たうび
)
の
成功
(
せいかう
)
としては
望蜀生
(
ぼうしよくせい
)
が、
第貳圖
(
だいにづ
)
ロの
如
(
ごと
)
き
口唇具
(
こうしんぐ
)
を
出
(
だ
)
した。
朱塗
(
しゆぬり
)
である。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
燒け殘りたる
築垣
(
ついがき
)
の蔭より、
屋方
(
やかた
)
の跡を
眺
(
なが
)
むれば、
朱塗
(
しゆぬり
)
の
中門
(
ちゆうもん
)
のみ
半殘
(
なかばのこ
)
りて、
門
(
かど
)
もる人もなし。
嗚呼
(
あゝ
)
、
被官
(
ひくわん
)
郎黨
(
らうたう
)
の
日頃
(
ひごろ
)
寵
(
ちよう
)
に誇り恩を
恣
(
ほしいまゝ
)
にせる者、そも幾百千人の多きぞや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
▼ もっと見る
松と杉との茂つた河原の彼方に
朱塗
(
しゆぬり
)
の鳥居が見える。下加茂の鳥居である。
十年振:一名京都紀行
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
枕元
(
まくらもと
)
の
朱塗
(
しゆぬり
)
の
盆
(
ぼん
)
に
散藥
(
さんやく
)
の
袋
(
ふくろ
)
と
洋杯
(
こつぷ
)
が
載
(
の
)
つてゐて、
其
(
その
)
洋杯
(
こつぷ
)
の
水
(
みづ
)
が
半分
(
はんぶん
)
殘
(
のこ
)
つてゐる
所
(
ところ
)
も
朝
(
あさ
)
と
同
(
おな
)
じであつた。
頭
(
あたま
)
を
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
の
方
(
はう
)
へ
向
(
む
)
けて、
左
(
ひだり
)
の
頬
(
ほゝ
)
と
芥子
(
からし
)
を
貼
(
は
)
つた
襟元
(
えりもと
)
が
少
(
すこ
)
し
見
(
み
)
える
所
(
ところ
)
も
朝
(
あさ
)
と
同
(
おな
)
じであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かの古りし
朱塗
(
しゆぬり
)
のうつは
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
其
(
その
)
身体
(
からだ
)
の
色
(
いろ
)
ばかりが
其
(
それ
)
である、
小鳥
(
ことり
)
ではない、ほん
とう
(
ママ
)
の
可愛
(
かあい
)
らしい、うつくしいのがちやうどこんな
工合
(
ぐあひ
)
に
朱塗
(
しゆぬり
)
の
欄干
(
らんかん
)
のついた
二階
(
にかい
)
の
窓
(
まど
)
から
見
(
み
)
えたさうで。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それから一
方
(
ぱう
)
の
小
(
せう
)
なる
横穴
(
よこあな
)
のシキからは、
人
(
ひと
)
の
大腿骨
(
だいたいこつ
)
と
指骨
(
しこつ
)
の一
小部分
(
せうぶぶん
)
とが
出
(
い
)
で、
直刀
(
ちよくたう
)
の
折片
(
せつべん
)
、
鍔
(
つば
)
(
鐵製
(
てつせい
)
、
寶珠形
(
ほうじゆがた
)
、
透
(
すか
)
し)
脛巾金
(
はゞき
)
、
及
(
およ
)
び
朱塗
(
しゆぬり
)
の
土器
(
どき
)
(
彌生式土器
(
やよひしきどき
)
に
類似
(
るゐじ
)
す)
等
(
とう
)
が
出
(
い
)
でた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
朱塗
(
しゆぬり
)
になし其上に
黒漆
(
くろうるし
)
を掛るは是日輪の光りに簇雲の覆し容を
表
(
あらは
)
したるにて是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
嗚呼
(
ああ
)
愉楽
(
ゆらく
)
、
朱塗
(
しゆぬり
)
の
樽
(
たる
)
の
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
こゝに
一夜
(
いちや
)
あけの
春
(
はる
)
、
女中頭
(
ぢよちうがしら
)
のおぬひ?さん(
此
(
こ
)
の
姐
(
ねえ
)
さんの
名
(
な
)
未
(
いま
)
だ
審
(
つまびらか
)
ならず、
大方
(
おほかた
)
然
(
さ
)
うだらうと
思
(
おも
)
ふ。)
朱塗
(
しゆぬり
)
金蒔繪
(
きんまきゑ
)
三組
(
みつぐみ
)
の
杯
(
さかづき
)
に
飾
(
かざり
)
つきの
銚子
(
てうし
)
を
添
(
そ
)
へ、
喰摘
(
くひつみ
)
の
膳
(
ぜん
)
を
目
(
め
)
八分
(
はちぶ
)
に
捧
(
さゝ
)
げて
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
る。
熱海の春
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鏤
(
ちり
)
ばめ
言語
(
ごんご
)
に
絶
(
ぜつ
)
せし
結構
(
けつこう
)
の座敷にて
先
(
まづ
)
唐紙
(
からかみ
)
は金銀の
箔
(
はく
)
張付
(
はりつけ
)
にて中央には
雲間縁
(
うんげんべり
)
の二
疊
(
でふ
)
臺
(
だい
)
を
設
(
まう
)
け其上に
紺純子
(
こんどんす
)
の布團を二ツ
重
(
かさ
)
ね
傍
(
かたは
)
らに同じ夜具が一ツ
唐紗羅紗
(
たうざらさ
)
の
掻卷
(
かいまき
)
一
(
ひと
)
ツあり
疊
(
でふ
)
の左右には
朱塗
(
しゆぬり
)
の
燭臺
(
しよくだい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
大野助手
(
おほのぢよしゆ
)
の
顏色
(
がんしよく
)
は、
朱塗
(
しゆぬり
)
に
成
(
な
)
つたり
祝部色
(
いはひべいろ
)
に
成
(
な
)
つたりして
居
(
ゐ
)
る。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
朱
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
塗
常用漢字
中学
部首:⼟
13画
“朱塗”で始まる語句
朱塗土器