“被官”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひかん78.6%
ひくわん21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今一人の柄本家の被官(ひかん)天草平九郎というものは、主の退(の)き口(くち)を守って、半弓をもって目にかかる敵を射ていたが、その場で討死した。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この駿河の一被官(ひかん)、松下屋敷から眺めていると、三河の松平を除いては、国の貧乏も、領土の狭さもどこの国より惨(みじ)めに見えた。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
義仲寺にうつして葬礼義信を尽(つく)し京大坂大津膳所(ぜゞ)の連衆(れんじゆう)被官(ひくわん)従者(ずさ)までも此翁の情(なさけ)を慕(した)へるにこそ招(まねか)ざるに馳来(はせきた)る者三百余人なり。
燒け殘りたる築垣(ついがき)の蔭より、屋方(やかた)の跡を眺(なが)むれば、朱塗(しゆぬり)の中門(ちゆうもん)のみ半殘(なかばのこ)りて、門(かど)もる人もなし。嗚呼(あゝ)、被官(ひくわん)郎黨(らうたう)の日頃(ひごろ)寵(ちよう)に誇り恩を恣(ほしいまゝ)にせる者、そも幾百千人の多きぞや。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)