“三組”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みつぐみ66.7%
みくみ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朱塗の蒔絵まきえ三組みつぐみは、浪に夕日の影を重ねて、蓬莱ほうらいの島の松の葉越に、いかにせし、鶴は狩衣の袖をすくめて、その盞を取ろうとせぬ。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きょうは廂髪ひさしがみの末を、三組みつぐみのお下げにしている。長い、たっぷりある髪を編まれるだけ編んで、その尖の処に例のクリイム色のリボンを掛けている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
折から閑散期……というが不景気の客ずくなで、全館八十ばかりの座敷かずの中に、客は三組みくみばかり、子供づれなどは一人もない、と言います。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やうや三組みくみ役人やくにんかほそろうて、いざ檢死けんしといふとき醫師いしとして中田玄竹なかだげんちく出張しゆつちやうすることになつた。流石さすが職掌柄しよくしやうがらとて玄竹げんちくすこしも死體したい臭氣しうきかんじないふうで、こもした腐肉ふにくこまかに檢案けんあんした。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)