“手織縞”の読み方と例文
読み方割合
ておりじま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手織縞ておりじまのごつごつした布子ぬのこに、よれよれの半襟で、唐縮緬とうちりめんの帯を不状ぶざまに鳩胸に高くしめて、髪はつい通りの束髪に結っている。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私は手織縞ておりじまの袢纏を着た友達を羨んで居ました。けれど私は絹縮の袢纏がぼろぼろに破れてしまひますまで、そんな話は母にしませんでした。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
とかく愚痴っぽい母親が、奥の納戸なんどでゴツゴツした手織縞ておりじまの着物を引っ張ったり畳んだりしていると、前後あとさきの考えのない父親がこう言って主張した。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)