酔漢よひどれ)” の例文
前の方の四五人は、甲高い富江の笑声を囲んで一団ひとかたまりになつた。町帰りの酔漢よひどれが、何やら呟き乍ら蹣跚よろよろとした歩調あしどりで行き過ぎた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
味気なきは折ふしの移りかはり、祭ののち、時花歌はやりうたのすぐすたれゆく。活動写真の酔漢よひどれ絹帽シルクハツトに鳴くこほろぎ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)