糧食庫に狐や鼬が現れるので、事務所の壁には空弾を込めた大型の短銃が三つばかり何時でも用意してあつたが、事務員の僕と、タイピストのミツキイは、狐や鼬に備へるためではなく、夫々一挺宛の短銃を腰帯の間に備へるのを忘れたことはなかつた。夜、夫々のベ …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「文藝春秋 オール讀物号 第二巻第六号」文藝春秋社、1932(昭和7)年6月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約25分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約42分(300文字/分) |