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決
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けっ
ふりがな文庫
“
決
(
けっ
)” の例文
「うん、けれどもカムパネルラなんか
決
(
けっ
)
して
言
(
い
)
わない。カムパネルラはみんながそんなことを
言
(
い
)
うときはきのどくそうにしているよ」
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
神
(
かみ
)
に
祀
(
まつ
)
られたといえば、ちょっと
大変
(
たいへん
)
なことのように
思
(
おも
)
われましょうが、
内容
(
なかみ
)
は
決
(
けっ
)
してそれほどのことではないのでございまして……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
山
(
やま
)
へいくんですか。」と、かれは、
胸
(
むね
)
をおどらせながら、おじさんの
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
ましたが、すぐには、
決
(
けっ
)
しかねて、
返事
(
へんじ
)
ができなかったのでした。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたくしどもは
決
(
けっ
)
して
変化
(
へんげ
)
でも、
鬼
(
おに
)
の
化
(
ば
)
けたのでもありません。
一人
(
ひとり
)
は
摂津
(
せっつ
)
の
国
(
くに
)
から、
一人
(
ひとり
)
は
紀伊
(
きい
)
の
国
(
くに
)
から、
一人
(
ひとり
)
は
京都
(
きょうと
)
に
近
(
ちか
)
い
山城
(
やましろ
)
の
国
(
くに
)
から
来
(
き
)
たものです。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
けれどもそれがどうでしょう、もう
決
(
けっ
)
して
今
(
いま
)
はあのくすぶった
灰色
(
はいいろ
)
の、
見
(
み
)
るのも
厭
(
いや
)
になる
様
(
よう
)
な
前
(
まえ
)
の
姿
(
すがた
)
ではないのです。いかにも
上品
(
じょうひん
)
で
美
(
うつく
)
しい
白鳥
(
はくちょう
)
なのです。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
熟考
(
じゅっこう
)
の長さにひきかえて、
意
(
い
)
を
決
(
けっ
)
するとすぐであった。蔦之助と小文治も、
膝行袴
(
たっつけ
)
の
紐
(
ひも
)
をしめ、
脇差
(
わきざし
)
をさし、
手馴
(
てな
)
れの
弓
(
ゆみ
)
と、
朱柄
(
あかえ
)
の
槍
(
やり
)
をそばへ取りよせた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
外国の力を
仮
(
か
)
りて政府を
保存
(
ほぞん
)
せんと
謀
(
はか
)
りたりとの
評
(
ひょう
)
の
如
(
ごと
)
きは、
決
(
けっ
)
して
甘受
(
かんじゅ
)
せざるところならん。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
だが、
今度
(
こんど
)
の
仕事
(
しごと
)
ばかりァそうじゃァねえ。この
生人形
(
いきにんぎょう
)
さえ
仕上
(
しあ
)
げたら、たとえあすが
日
(
ひ
)
、
血
(
ち
)
へどを
吐
(
は
)
いてたおれても、
決
(
けっ
)
して
未練
(
みれん
)
はねえと、
覚悟
(
かくご
)
をきめての
真剣勝負
(
しんけんしょうぶ
)
だ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ふざけないで歩くこと、
決
(
けっ
)
して
傍道
(
わきみち
)
をしないこと、馬や車をよけること、五人のうちで一
番
(
ばん
)
小さいエチエンヌのそばを決して
離
(
はな
)
れないこと、そういうお
約束
(
やくそく
)
をして
来
(
き
)
たのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
第四十七条 両議院ノ議事ハ過半数ヲ
以
(
もっ
)
テ
決
(
けっ
)
ス可否同数ナルトキハ議長ノ
決
(
けっ
)
スル所ニ
依
(
よ
)
ル
大日本帝国憲法
(旧字旧仮名)
/
日本国
(著)
そういう多くの
音楽
(
おんがく
)
は、みなぴったりとそれぞれの
場合
(
ばあい
)
にあてはまっていた。クリストフは
決
(
けっ
)
してそれを
混同
(
こんどう
)
したりしなかった。ほかの人なら
誰
(
たれ
)
だって、まちがえるかも
知
(
し
)
れなかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ところが、シューラは
決
(
けっ
)
して
悪戯
(
いたずら
)
っ子ではなかったので、
不平
(
ふへい
)
そうにいった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
その争いは武器を取って
雌雄
(
しゆう
)
を
決
(
けっ
)
する闘争ではなく、暗黙のうちに郷里の評判や、学科の点数や、席次や、社会的地位を争うのだから、そこに不純な名誉心や嫉妬心や猜疑心が介在して来るから
血液型殺人事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
ところが私は、盥のようなものが、この窓硝子に打ちつけられたところなどを
決
(
けっ
)
して見ませんでした。いやボール位の大きさのものだってこの硝子板をとおして飛び出したのを見なかったのです。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それが
氣懸
(
きがゝ
)
りゆゑ、
俺
(
おれ
)
ゃもう
決
(
けっ
)
して
此
(
この
)
暗
(
やみ
)
の
館
(
やかた
)
を
離
(
はな
)
れぬ。
卿
(
そなた
)
の
侍女
(
こしもと
)
の
蛆共
(
うじども
)
と一しょに
俺
(
おれ
)
ゃ
永久
(
いつまで
)
も
此處
(
こゝ
)
にゐよう。おゝ、
今
(
いま
)
こゝで
永劫安處
(
えいがふあんじょ
)
の
法
(
はふ
)
を
定
(
さだ
)
め、
憂世
(
うきよ
)
に
饜
(
あ
)
き
果
(
は
)
てた
此
(
この
)
肉體
(
からだ
)
から
薄運
(
ふしあはせ
)
の
軛
(
くびき
)
を
振落
(
ふりおと
)
さう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
人は
善
(
ぜん
)
を
愛
(
あい
)
し道を求めないでいられない。それが人の
性質
(
せいしつ
)
だ。これをおまえたちは
堅
(
かた
)
くおぼえてあとでも
決
(
けっ
)
して
忘
(
わす
)
れてはいけない。
学者アラムハラドの見た着物
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
俗
(
ぞく
)
に
神
(
かみ
)
の
申子
(
もうしご
)
は
弱
(
よわ
)
いなどと
申
(
もう
)
しますが、
決
(
けっ
)
してそのようなものではなく、この
児
(
こ
)
も
立派
(
りっぱ
)
に
成人
(
せいじん
)
して、
父親
(
ちちおや
)
の
実家
(
じっか
)
の
後
(
あと
)
を
継
(
つ
)
ぎました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「もう
決
(
けっ
)
して
悪
(
わる
)
いことはいたしませんから、
猫
(
ねこ
)
にわたくしどもをとらないようにおっしゃって
下
(
くだ
)
さいまし。」
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
すぐに
縁談
(
えんだん
)
を
断
(
ことわ
)
ってしまおうかとも
思
(
おも
)
われましたが、もし、そうしたら、きっと
皇子
(
おうじ
)
が
復讐
(
ふくしゅう
)
をしに
攻
(
せ
)
めてくるだろうというような
気
(
き
)
がして、すぐには
決
(
けっ
)
しかねたのであります。
赤い姫と黒い皇子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二
代目
(
だいめ
)
瀬川菊之丞
(
せがわきくのじょう
)
が
全盛
(
ぜんせい
)
を
極
(
きわ
)
めていることとて、その
影
(
かげ
)
は
決
(
けっ
)
して
濃
(
こ
)
いものではなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ロミオ これ、
氣
(
き
)
を
確
(
たしか
)
に。
手傷
(
てきず
)
は
決
(
けっ
)
して
重
(
おも
)
うはない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
その
事
(
こと
)
は
後
(
あと
)
で
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんから
伺
(
うかが
)
って
自分
(
じぶん
)
ながらびっくりして
了
(
しま
)
いました。
私
(
わたくし
)
は
決
(
けっ
)
してそんなに
偉
(
えら
)
い
女性
(
おんな
)
ではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
燃え叫ぶ六疋は、
悶
(
もだ
)
えながら空を
沈
(
しず
)
み、しまいの一疋は泣いて随い、それでも雁の正しい列は、
決
(
けっ
)
して
乱
(
みだ
)
れはいたしません。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
奥州
(
おうしゅう
)
へ
着
(
つ
)
いていよいよ
高丸
(
たかまる
)
と
戦
(
いくさ
)
をはじめてみますと、なるほど
向
(
む
)
こうは
名高
(
なだか
)
い
荒
(
あら
)
えびすだけのことはあって、一
度
(
ど
)
戦
(
いくさ
)
をしかけたら
勝
(
か
)
つまでは
決
(
けっ
)
してやめません。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
何
(
な
)
んのことかと
思
(
おも
)
ったら、お
金
(
かね
)
かい。
憚
(
はばか
)
りながら、あたしァ
江戸
(
えど
)
でも
人様
(
ひとさま
)
に
知
(
し
)
られた、
橘屋
(
たちばなや
)
の
徳太郎
(
とくたろう
)
、おせんの
頼
(
たの
)
みとあれば、
決
(
けっ
)
していやとはいわないから、かまわずにいって
御覧
(
ごらん
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
世間
(
せけん
)
を
騒
(
さわ
)
がせる
悪
(
わる
)
いねこだ。いかほどの
神通力
(
じんずうりき
)
があるにせよ、
科学
(
かがく
)
の
力
(
ちから
)
にはかなうまい。
私
(
わたし
)
が
退治
(
たいじ
)
してやろう。」と、
電気
(
でんき
)
を
応用
(
おうよう
)
して、いよいよ、
赤
(
あか
)
トラと
勝負
(
しょうぶ
)
を
決
(
けっ
)
することになったのです。
花の咲く前
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
エブラ
鬪爭
(
けんくわ
)
! いや、
決
(
けっ
)
して。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
全く私たちにはそのイギリス海岸の夏の
一刻
(
いっこく
)
がそんなにまで楽しかったのです。そして私は、それが
悪
(
わる
)
いことだとは
決
(
けっ
)
して思いませんでした。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
和尚
(
おしょう
)
さんは
猫
(
ねこ
)
に、ねずみの
言
(
い
)
うことは
決
(
けっ
)
して
取
(
と
)
り
上
(
あ
)
げないと
約束
(
やくそく
)
をなさったそうだ。」
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しかるに、このような、
或
(
あるい
)
は
更
(
さら
)
に小さなものをも
明
(
あきらか
)
に見て、すこしも
誤
(
あやま
)
らない人はむかしから
決
(
けっ
)
して少くありません。この人たちは自分のこころを
修
(
おさ
)
めたのです。
手紙 三
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
味方
(
みかた
)
が
残
(
のこ
)
らず
討
(
う
)
たれて
最後
(
さいご
)
の
一人
(
ひとり
)
になるまでも
決
(
けっ
)
して
後
(
あと
)
へは
退
(
ひ
)
きません。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
けれどもこの強い
兎
(
うさぎ
)
の子は、
決
(
けっ
)
してその手をはなしませんでした。
怖
(
おそ
)
ろしさに口をへの字にしながらも、それをしっかりおさえて、高く水の上にさしあげたのです。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「いや
心配
(
しんぱい
)
しなさんな。この
事
(
こと
)
は
決
(
けっ
)
してほかへはもらしませんぞ。わしがしっかりのみ
込
(
こ
)
みました」
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それは
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
ですよ。
僕
(
ぼく
)
は
決
(
けっ
)
してなくしませんよ。そんなようなことは、ひばりも
言
(
い
)
っていました。
僕
(
ぼく
)
は毎日百
遍
(
ぺん
)
ずつ
息
(
いき
)
をふきかけて百
遍
(
ぺん
)
ずつ
紅雀
(
べにすずめ
)
の毛でみがいてやりましょう
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「へいへい。これからは
決
(
けっ
)
していたしません。なんでもおいいつけを
待
(
ま
)
っていたします」
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
天の川のなかでたった一つの、ほんとうのその
切符
(
きっぷ
)
を
決
(
けっ
)
しておまえはなくしてはいけない
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
すべて人は
善
(
よ
)
いこと、正しいことをこのむ。
善
(
ぜん
)
と
正義
(
せいぎ
)
とのためならば命を
棄
(
す
)
てる人も多い。おまえたちはいままでにそう云う人たちの話を
沢山
(
たくさん
)
きいて来た。
決
(
けっ
)
してこれを
忘
(
わす
)
れてはいけない。
学者アラムハラドの見た着物
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
これよりちいさなものの形が
完全
(
かんぜん
)
に私
共
(
ども
)
に見えるはずは
決
(
けっ
)
してないのです。
手紙 三
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
(木ペン
樺
(
かば
)
の木に
沢山
(
うんと
)
あるじゃ)キッコはふっとこう思いました。けれども樺の木の小さな
枝
(
えだ
)
には鉛筆ぐらいの太さのはいくらでもありますけれども
決
(
けっ
)
して黒い心がはいってはいないのです。
みじかい木ぺん
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ええ、もうこの
辺
(
へん
)
から下りです。なんせこんどは一ぺんにあの
水面
(
すいめん
)
までおりて行くんですから
容易
(
ようい
)
じゃありません。この
傾斜
(
けいしゃ
)
があるもんですから汽車は
決
(
けっ
)
して
向
(
む
)
こうからこっちへは来ないんです。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「そうだ。では早く。そのうち私は
決
(
けっ
)
してここを
離
(
はな
)
れないから」
ありときのこ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「ええ、そうよ、あたし
決
(
けっ
)
して
変
(
か
)
わらないわ」
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
決
常用漢字
小3
部首:⽔
7画
“決”を含む語句
決定
決然
解決
決心
決闘
決断
裁決
決定的
決着
決潰
未決監
決行
決口
決死
石決明貝
決而
決定性
決勝点
一決
安心決定
...