“氣懸”のいろいろな読み方と例文
新字:気懸
読み方割合
きがか40.0%
きがゝり40.0%
きがゝ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
妻(つま)の皓體(かうたい)が氣懸(きがか)りさに、大盡(だいじん)ましぐらに奧(おく)の室(ま)へ駈込(かけこ)むと、漸(やつ)と颯(さつ)と赤(あか)く成(な)つて、扱帶(しごき)を捲(ま)いて居(ゐ)る處(ところ)。物狂(ものくる)はしく取(と)つて返(かへ)せば、畫師(ゑし)も其(そ)の畫(ゑ)も何處(どこ)へやら。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
ロレ ならば、此處(こゝ)にござれ。予(わし)が獨(ひとり)で往(ゆ)かう。はて、氣懸(きがゝり)になって來(き)たわ。おゝ、こりゃ何(なに)か不祥(ふしゃう)な事(こと)が出來(しゅつらい)したのでは無(な)いか知(し)らぬまでい。
それが氣懸(きがゝ)りゆゑ、俺(おれ)ゃもう決(けっ)して此(この)暗(やみ)の館(やかた)を離(はな)れぬ。卿(そなた)の侍女(こしもと)の蛆共(うじども)と一しょに俺(おれ)ゃ永久(いつまで)も此處(こゝ)にゐよう。おゝ、今(いま)こゝで永劫安處(えいがふあんじょ)の法(はふ)を定(さだ)め、憂世(うきよ)に饜(あ)き果(は)てた此(この)肉體(からだ)から薄運(ふしあはせ)の軛(くびき)を振落(ふりおと)さう。