“振落”の読み方と例文
読み方割合
ふりおと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何か焚火でもする材料は無いかと、お葉は急に我がたもとを探ると、重太郎にろうと思って折角せっかく持って来た燐寸まっちは、何時いつの間にか振落ふりおとしてしまった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
まず言う「汝生まれし日より以来このかたあしたに向いて命を下せし事ありや、また黎明よあけにその所を知らしめこれをして地のふちとらえて悪き者を地の上より振落ふりおとさしめたりしや」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
泣出したもんだから、横抱よこだきにして飛んで帰ったがね。私は何だか顔はあかし、天狗てんぐにさらわれて行ったような気がした。袂に入れた桃の実は途中で振落ふりおとして一つもない。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)