“振顧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふりかえ61.1%
ふりかへ22.2%
ふりむ11.1%
ふりかえり5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
振向くか——振顧ふりかえるか——と太郎左衛門を始め、取り残された人々は、縁や庭垣から見まもっていたが、武蔵は振向かなかった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母親に手を引かれて行く子供をると、別にそれが綺麗な子でなくても、ぽちや/\肥つてさへゐれば、蓮見はすみに何とか話しかけて振顧ふりかへるのであつた。
チビの魂 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
三人のうちで、一番たけの高いお山と云ふ女がひよい振顧ふりむくと、『可厭いやだよ。誰かと思つたらお大なんだよ。』と苦笑にがわらひしながらばつが惡いと言ふていで顏を見る。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
そして、後ろを振顧ふりかえりりましたが、一時に追い駆けてくる様子もない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)