“ふりかへ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
振返72.5%
振顧10.0%
顧盻5.0%
振回2.5%
2.5%
振替2.5%
回顧2.5%
振𢌞2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
振返ふりかへり樣三刀四刀に切殺せり其中に下女はおもて迯出にげいで人殺々々ひとごろし/\よばはりながら金盥かなだらひたゝき立てしかば近隣の人々馳付はせつける樣子を見て金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鈍い歩調あしどりで二三十歩、俛首うなだれて歩いて居たが、四角よつかどを右に曲つて、振顧ふりかへつてモウ社が見えない所に來ると、渠は遽かに顏を上げて、融けかかつたザクザクの雪を蹴散し乍ら、勢ひよく足を急がせて
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ア黙つてろよ。」と亀井と呼ばれた男は顧盻ふりかへつてや得意らしき微笑を浮べつ
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
『さう言へばさうですな。』と背の高い雀部も振回ふりかへつた。『和服が三人に洋服が二人、飲酒家さけのみが二人に飲まずが三人。ははは。』
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『貴方が女だつたら、…………………………』四五間先にゐた目賀田が振回ふりかへつた。『……飲酒家さけのみの背高の赤髯へ、…………………………』
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
勘次かんじふりかへつたときかれ打棄うつちやつたふねしづんだきりへだてられてえなかつた。かれ蜀黍もろこしからうて足趾あしあとしたがつてはるか土手どて往來わうらいた。きりが一ぺんれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれこゝろづいたときにはかおそれたやうに内儀かみさんをふりかへつてじやらりとぜに財布さいふそこおとした。(完)
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
僕はなんともこたへずに、振替ふりかへの紙を出して見せた。振替の紙には残酷ざんこくにも三円六十銭と書いてあつた。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
最初の原稿料を待つ気もちは売文の経験のない人には、ちよいと想像が出来ないかも知れない。僕も少し誇張すれば、直侍なほざむらひを待つ三千歳みちとせのやうに、振替ふりかへの来る日を待ちくらしたのである。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
われ回顧ふりかへりしときわが見るもの變りゐたり、こは己の内に我をれし温和なる第六の星の白さの爲なりき 六七—六九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
瀧口いまは、誰れ知れる人もなき跡ながら、昔の盛り忍ばれて、盡きぬ名殘なごり幾度いくたび振𢌞ふりかへりつ、持ちし錫杖しやくぢやうおもげに打ち鳴らして、何思ひけん、小松殿の墓所ぼしよして立去りし頃は、夜明よあ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)