“回顧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいこ44.4%
くわいこ22.2%
ふりかへ11.1%
ふりむき11.1%
みまわ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今更のように回顧かいこして、すべてが奇跡きせきのように考えられた。松千代が生きていた——これは自分の生きている以上の思いだった。奇跡以上の奇跡であった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あるときはひそかにぎたはる回顧くわいこして、あれがおれ榮華えいぐわ頂點ちやうてんだつたんだと、はじめてめたとほかすみながめることもあつた。いよ/\くるしくなつたとき
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
われ回顧ふりかへりしときわが見るもの變りゐたり、こは己の内に我をれし温和なる第六の星の白さの爲なりき 六七—六九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かりの隱れみの頭巾づきんの上に網代笠あじろがさふかくも忍ぶ大門口相※あひづせきに重五郎其所へ御座るは花魁おいらんかと言れて白妙回顧ふりむきオヽ重さんか安さんはへ其安さんはもうとく鞠子まりこへ行て待てゞ在ば暫時ちつとも早くと打連立うちつれだち彌勒みろく町を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
足取も次第々々にゆるやかになって、ついには虫のう様になり、悄然しょんぼりこうべをうな垂れて二三町程も参ッた頃、不図ふと立止りて四辺あたり回顧みまわし、駭然がいぜんとして二足三足立戻ッて、トある横町へ曲り込んで
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)