ふりかへ)” の例文
勘次かんじふりかへつたときかれ打棄うつちやつたふねしづんだきりへだてられてえなかつた。かれ蜀黍もろこしからうて足趾あしあとしたがつてはるか土手どて往來わうらいた。きりが一ぺんれた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれこゝろづいたときにはかおそれたやうに内儀かみさんをふりかへつてじやらりとぜに財布さいふそこおとした。(完)
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おつぎは一ぱいんでひよつとふりかへつたときうしろたけはやしつよ北風きたかぜ首筋くびすぢしつけてはゆきつかんでぱあつとげつけられながらちからかぎりあらそはうとして苦悶もがいてるのをた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)