“後顧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうこ92.0%
うしろぐら4.0%
うしろみ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
オレたちがお前たちの仲間に入っておれば、お前らも後顧こうこうれいなしというわけだ。八十吉君も竹造君も彼らと一しょに飲もうじゃないか。
予も何となく後顧うしろぐらき心地して、人もや見んとあやぶみつつ今一息と踏張ふんばる機会に、提灯の火を揺消ゆりけしたり。黒白こくびゃくも分かぬ闇夜となりぬ。予は茫然として自失したりき。時に遠く一点の火光あかりを認めつ。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あはれなる事に書き続けたまひたる末、かくも母が年頃の瘠我慢、我に後顧うしろみうれひあらせじとて、さまざまなる融通にその場を凌ぎたまひし結果。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)