“一顧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっこ87.0%
いつこ8.7%
いちこ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつてあんなにも恋いこがれていたその人を、一顧いっこの価値もない腐肉の塊であると観じて、清く、貴く、豁然かつぜんと死んで行ったであろうか。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
(これは或は僕等にはむしろ不名誉なことかも知れない。)彼等は僕等に一顧いつこも与へてゐない。僕等は彼等には未開人である。しかも日本に住んでゐる彼等は必ずしも彼等を代表するものではない。
尊氏は、弟をそこまで送り出して、同時に東下とうげする諸将たちへも、いちいち一顧いちこずつの別れを送った。