“俛首”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うなだ75.0%
うつむき8.3%
うなだれ8.3%
べんしゅ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ブラリブラリと俛首うなだれて歩いて來る。竹山は凝と月影に透して視て居たが、どうも野村らしい。帽子も冠つて居ず、首卷も卷いて居ない。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
かれは一番先きに榛の並木のつゞいてゐる路を横ぎつて、夕暮の余照の中にくつきりと黒く見えてゐる笠のやうな形をした野中の一本松を前にしながら、俛首うつむきがちにてくてくと歩を運んで行つた。
赤い鳥居 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
それを冷たい眼で見て、いつからゆる生物が造化の大作マスタアピースの前に俛首うなだれて来ることすら知らずにいる、知らるることいよいよ晩きは、彼らの偉大なる所以ゆえんである。
梓川の上流 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
太祖の血をけて、英雄傑特の気象あるもの、いずくんぞ俛首べんしゅしてえんに服するに忍びんや。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)