“上品”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうひん32.0%
じやうひん24.0%
じやうぼん12.0%
じょうぼん12.0%
じようひん8.0%
じゃうひん4.0%
オー・トン4.0%
ボン・トン4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どこか上品じょうひんで、ものごしのしずかなたびさむらいが、森閑しんかんとしている御岳みたけ社家しゃけ玄関げんかんにたって、取次とりつぎをかいしてこう申しれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子守こもりがまた澤山たくさんつてた。其中そのなか年嵩としかさな、上品じやうひんなのがおもりをしてむつつばかりのむすめ着附きつけ萬端ばんたん姫樣ひいさまといはれるかく一人ひとりた。
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
でつかい建物たてものや、ごてごてした裝飾には口をあけておつたまげても、こんな幽邃の美には一向に感心しない。浦島さん、あなたの上品じやうぼんもあてにならんね。
お伽草紙 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
松平信綱なんか大した智慧者のように教わっていましたが、人物としてはもっと上品じょうぼんなる士が一人ならずいたようです。
さうしてあたらしいとはいひながら、やはらかでおだやかなよい氣持きもちをやぶらないで、上品じようひんさをちながらうたはれてあるのが、このうたなどのよいところです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
しかし全体の風采ふうさいには非常に上品オー・トンな様子がある。彼女は上等なインド寒冷紗かんれいしゃでこさえた大きな美しい包屍布かばねまきを優美にすらりと着ている。髪の毛はくびのところへ捲毛をなして下っている。
これらの人々の身嗜みだしなみは、約十二か月ないし十八か月前にはこの上なく上品ボン・トンであったものの正確な模写であるように、私には思われた。
群集の人 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)