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じようひん
さうして
新しいとはいひながら、
柔らかで
穩やかなよい
氣持ちを
破らないで、
上品さを
持ちながら
歌はれてあるのが、この
歌などのよいところです。
二人は
大泣きに
泣きました。
家の
者どもゝ、
顏かたちが
美しいばかりでなく、
上品で
心だての
優しい
姫に、
今更、
永のお
別れをするのが
悲しくて、
湯水も
喉を
通りませんでした。
これも、
歌には
少ない
材料で、
春の
野の
霞んで
果てがなく
感じられる
上に、
皆の
心ののんびりしてゐる
氣持ちが、よく
出てゐて、しかも
非常に
古風に
上品に
出來てゐます。