上品じようひん)” の例文
さうしてあたらしいとはいひながら、やはらかでおだやかなよい氣持きもちをやぶらないで、上品じようひんさをちながらうたはれてあるのが、このうたなどのよいところです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
二人ふたり大泣おほなきにきました。いへものどもゝ、かほかたちがうつくしいばかりでなく、上品じようひんこゝろだてのやさしいひめに、今更いまさらながのおわかれをするのがかなしくて、湯水ゆみづのどとほりませんでした。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
これも、うたにはすくない材料ざいりようで、はるかすんでてがなくかんじられるうへに、みんなこゝろののんびりしてゐる氣持きもちが、よくてゐて、しかも非常ひじよう古風こふう上品じようひん出來できてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)