“きま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キマ
語句割合
51.6%
40.3%
4.5%
決定2.2%
気拙0.3%
内定0.2%
気前0.2%
決罪0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かうした機会の度毎に繰り返される愚痴は、何時でもきまつてゐた。けれど、同じ事だけに逸子はそれを聞くのがたまらなく嫌やだつた。
惑ひ (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
きまって相互のもつれは論理と心理の判断のつかぬ分れ目で行われ、とどのつまりは政治がぬっとこの間に巨大な顔を出して終っている。
スフィンクス(覚書) (新字新仮名) / 横光利一(著)
天候其他に差支がなかったならば、更に金峰山まで縦走しようと相談がきまって、七月二十二日夜九時飯田町発の汽車で東京を出懸けた。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
(心配気に)女子の心が俺の方へ従うか、誘惑の主に従うか、総て、明日の晩、あの音楽堂の中で決定きまると云うことさ。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私達はそこで何を話したか、今ではひどく気拙きまずかったという感じの外は、ハッキリ覚えていないのだが、恐らく殆ど話らしい話をしなかったのではないかと思われる。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
大佐はひやゝかに片頬かたほに笑みつ「はア、閣下、山木には無骨ぶこつな軍人などは駄目ださうです、既に三国一の恋婿こひむこ内定きまつて居るんださうですから」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
わたしネ、篠田様のこと思ふと腹が立つ涙が出る、夜も平穏おつちりられないんです、紀念式にも昨夜の演説会にもの通り行らしつて、平生いつもの通りきいてらツしやるでせう、自分がひ出されると内定きまつて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
そのきわめて歯切れの悪い、深刻でネチネチとした、粘着力のある気前きまえのよくない、慾張りで、しみたれた泥棒が三人生れたりするかも知れない。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
「でも世間の衆は、よるとさわると、どう裁くか、わが身のことのように案じているので、時には、側で聞いていても、涙がこぼれることもございます。……ほんとにお父様、どう決罪きまるのでしょう」
べんがら炬燵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きらふにあらねど未だ未邊女氣おぼこぎのうらはづかしく發揮はき問答へんじを爲さざるなる可し就ては氣永きなが口説くどく時は竟に意に從ふならんと思ふにもず其娘は今度本町の小西屋へ縁談えんだんきまり箇樣々々と糊賣のりうりお金が話したるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
武は余りビツクリしてなくにもなかれず、これから泣くのも、少くきまりがわるいといふところ
鼻で鱒を釣つた話(実事) (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
でも、わたしだつてうつちやるときまつてはしませんよ、なにかすきなことにつかふかも知れませんもの。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
海神問うらく、海水深庭三百三十六万里、世界中の民ことごとく来て汲んだって減らぬにきまった物を、汝一身何ぞ能く汲み尽くし得べきと。