“きまり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
59.5%
体裁10.1%
定例6.3%
定法2.5%
規則2.5%
規定2.5%
面目2.5%
外見1.3%
規律1.3%
外聞1.3%
1.3%
定石1.3%
定限1.3%
常規1.3%
決着1.3%
1.3%
1.3%
體裁1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いいじゃありませんか。もうきまりのわりいお年でもないでしょう」おゆうは顔をあからめながら言って、二人を見比べた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
みんな乃公おれの方を見て怖い顔をした。お歌さんは真赤になって、っとしていらっしゃいと言った。乃公は自分の衣嚢の中へ消え込みたい位体裁きまりが悪るかった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
門の左右に立った岩淵達之助と等々力十内、顔を見あわせたが、定例きまりであってみれば、お前さんはよろしい、お前さんは困るということはできない。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「だが、あんたも御存じのように、それが定法きまりでがすからね。」とソバケーヴィッチが言い返した。
(村のお規則きまりだい。)
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
重兵衛それが平生ひごろの遺恨で、ちよいとした手紙位は手づから書けるを自慢に、益々頭が高くなつた。規定きまり以外の村の費目いりめの割当などに、最先まつさきに苦情を言出すのは此人に限る。其処へ以て松太郎が来た。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
重太郎も流石さすが面目きまりが悪いか、燃未了もえさしたきぎほじりながら
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「や、かえるな。いよいよ去るな」と、善吉はね起きて障子を開けようとして、「またお梅にでもめッけられちゃア外見きまりが悪いな」と、障子の破隙やぶれからしばらく覗いて
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
張るのに、どんなに外見きまりが悪いだろう。返す返すッて、もう十五日からになるよ
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
母親の留守のときには、よく気を配って親切に世話をやき、一つでもこれらの規律きまりをやぶらせないようにしてやることは、一番に大切なことです。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
上手に規律きまりを守らせるようにしてくれるのは、子供のために仕合わせなばかりでなく、またのちのち自分が母親になったときのためにもなることです。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
「其じゃ真正に可愛いなら、伯母さんは是から直ぐに帰って下さい。姉さん達は舞踏会があるので、伯母さんがいちゃ困るんですって、お友達に外聞きまりが悪いのですって」
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「好かあないよ、仕事のきまりがつかないから、お開けよ」
黄灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
平次の問ひは定石きまり通りでした。昨夜最後に清太郎に逢つた者と、今朝最初に死骸を見付けた者が、當然なにかの意味を持つことになるのです。
かれこれしておりましたときに、病気にかかり、また日子にっし定限きまりがありまして、事情再びロンドンに来ることができませなんだ。
妖怪談 (新字新仮名) / 井上円了(著)
ところで、青麟——青麟と中洲の関係は、はじめ、ただ、貸本屋から本を借りるには、帳面へ、所番地を控える常規きまりだ。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日柄は仏滅さだん。六曜星が仏滅でこれは万大よろず凶を示しているが、十二直の定はすべて決着きまりをつくるに吉とある。
されども此処にきまりありて、我が薄井の家には昔しより他郷の人と縁を組まず、ましてや如何に学問は長じ給ふとも、桂木様は何者の子何者の種とも知らぬを
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なして内へ這入ば小僧さんのりならばモウ無よイエ/\糊では有りませんがチト物がうけたまはりたくてと云はしたれどきまりわる暫時しばらく文字々々もじ/\もみながら四邊を見返みかへり聲をひそめ變な事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
奈何どうでもい……。』と、アンドレイ、エヒミチは體裁きまりわるさうに病院服びやうゐんふくまへ掻合かきあはせて、さも囚人しうじんのやうだとおもひながら
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)