“おきて”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オキテ
語句割合
84.8%
律法4.0%
1.6%
1.2%
法規1.2%
0.8%
0.8%
仁義0.4%
制規0.4%
0.4%
定規0.4%
常法0.4%
恆規0.4%
0.4%
0.4%
法則0.4%
0.4%
0.4%
置手0.4%
0.4%
規則0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お前は勤めの身でないか。花代さえとどこおりなく貰って行ったら、誰も不足をいう者はあるまい。まだほかにむずかしいおきてでもあるか」
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「ところが、わしどもには課せられている律法おきてがありますのでな。それで、この館から災を避けることは不可能なのです」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
罰なる語は爾の如何いかなるものなるかを知るものの字典に存すべき語にあらざるなり、罰は法律上の語にして基督教ちょうおきて以上の範囲においては要もなき意味もなき名詞なり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
だが、山には山のおきてがある、よしや、座主はゆるされても、おきてがゆるさぬ、弥陀如来みだにょらいがゆるし給うまい
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やしろの境内なる足許に、切立きったての石段は、はやくそのふなばたに昇る梯子はしごかとばかり、遠近おちこち法規おきてが乱れて、赤沼の三郎が、角の室という八畳の縁近に、びんふっさりした束髪と、薄手な年増の円髷まるまげ
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
然るに今はこれに登らんとて地より足を離す者なし、わがおきては紙をそこなはんがために殘るのみ 七三—七五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それがかくも恐ろしいものとは私は信じていなかった。人間のおきてに気がつかないほど神の法に専心するのは一つの誤りだ。死は神の手にのみあるものである。いかなる権利を
「と、出られると、こっちは学がねえんだから、このもやもやを巧くは口に出せねえが、ざっくばらんにいって、おれはおし仁義おきてを信じている」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、死はなお容易たやすい、天のとが、地のせめ、人の制規おきて、いかなる制裁といえども、甘んじて覚悟して相受ける。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
念のために、他所見よそみながら顔をのぞいて、名を銘々に心に留めると、決して姫がえたのではない。おきての通り十二人。で、また見渡すと十三人。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
りゅうりゅうと片手で振ったかしの棒に、仲裁無用の定規おきてを破らせたことであります。
また一国の常法おきてとなしゐけるが、ここに一人の孝心深き大臣ありけり。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
三番叟さんばそうすひもので、熱燗あつかん洒落しやれのめすと、ばつ覿面てきめん反返そりかへつた可恐おそろしさに、恆規おきてしたが一夜いちや不眠ふみん立待たちまちして、おわびまをところへ、よひ小當こあたりにあたつていた、あだ年増としまがからかひにくだりである。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それもラテン語の仮定文章に ut を使うというおきてほど、やかましい必要は決してないのです。
一体操を守れだの、良人に従えだのという、おきてかなんか知らないが、そういったようなことをめたのは、誰だと、まあ、お思いだえ。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
幸福の後には不幸が来る、これは此の世の法則おきてです。
台下の農家、取着きのに先ず入ったが、夜に入っては旅の人に取合わぬ此土地のおきてと云い張って、しきいから内へは入れなかった。事情を訴えても聴くので無かった。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
斎藤茂吉さいとうもきち氏のミュンヘン雑記や、室生犀星氏の文学を包囲する速力、三木清みききよし氏の啓蒙文学論、河上肇かわかみはじめ氏の第二貧乏物語、ピリニヤークの狼のおきてなどと云ったものは
文学的自叙伝 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
孟子もうしはゝやおどろかん上達じようたつすみやかさ、うまいとめられて今宵こよひも一まわりと生意氣なまいきは七つ八つよりつのりて、やがてはかた置手おきてぬぐひ、鼻歌はなうたのそゝりぶし、十五の少年せうねんがませかたおそろし
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
大講会だいこうえおきてとして、そうはまいりませぬ。ご本名ほんみょうをおしたためなきうちは、これを諸侯しょこうひかじょ伝令でんれいすることもならず、ご奉行ぶぎょうとしても、役儀やくぎがら試合をめいじるわけにもゆきませぬ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
われらの規則おきてあるいは制度さだめを他国の人に通ぜんとする者あらざるべし。