“のっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
56.5%
17.4%
8.7%
8.7%
4.3%
4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その帆前船にのって太平海を渡るのであるから、それは/\毎日の暴風で、艀船はしけぶね四艘しそうあったが激浪げきろうめに二艘取られて仕舞しまうた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
のっとるに足るべき過去は何にもない。明治の四十年は先例のない四十年である
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
祖訓にわく、ちょうに正臣無く、内に奸逆かんぎゃくあれば、必ず兵を挙げて誅討ちゅうとうし、もって君側の悪を清めよと。こゝになんじ将士を率いて之を誅せんとす。罪人既に得ば、周公の成王せいおうたすくるにのっとらん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
平生さえ然うだったから、いわんや試験となると、宛然さながら狂人きちがいになって、手拭をねじって向鉢巻むこうはちまきばかりでは間怠まだるッこい、氷嚢を頭へのっけて、其上から頬冠ほおかむりをして、の目もずに、例の鵜呑うのみをやる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
かたわら卓子テーブルにウイスキーのびんのっていてこっぷの飲み干したるもあり、いだままのもあり、人々はい加減に酒がわっていたのである。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
其後そののち光輪ごこううるわしく白雲にのっ所々しょしょに見ゆる者あり。ある紳士の拝まれたるは天鵞絨ビロウドの洋服すそ長く着玉いて駄鳥だちょうの羽宝冠にあざやかなりしに、なにがし貴族の見られしは白えりめして錦の御帯おんおび金色こんじき赫奕かくえくたりしとかや。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)