“定法”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうほう62.5%
ぢやうはふ12.5%
きまり8.3%
じやうはふ8.3%
じようほう4.2%
ていほう4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それは油屋が御定法じょうほうに触れなかったからよ、法に触れるようなことをしねえのに、ただ強欲というだけで繩をかけるわけにはいかねえ」
暴風雨の中 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
九郎兵衞に頼みあとの事まで念頃ねんごろに話しける九郎兵衞故意と斷り云しか共女房の親類しんるゐ共打寄いや癩病らいびやうにては村へ置れぬ定法ぢやうはふなれば是非共跡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小説中の人物は残らずその性格をはっきりさせておくのが定法きまりであるから、やむを得ずここでペトローヴィッチを一応紹介させてもらうことにする。
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
しかも、寸法も、男は何寸、女は何寸と定法じやうはふがあり、大概それで誰にも着られる。
きもの (新字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
「九十円が元金もときん、これに加へた二十七円は天引の三割、これが高利アイス定法じようほうです」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
甲乙丙丁数人の性格を取捨按排しゅしゃあんばいしてここに特別の人物を作出つくりだす事あり。別に定法ていほうなし。唯何事も内面より観察するを必要とす。外面より観察してこれを描写するはやすく内面よりするはかたし。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)