定法ぢやうはふ)” の例文
九郎兵衞に頼みあとの事まで念頃ねんごろに話しける九郎兵衞故意と斷り云しか共女房の親類しんるゐ共打寄いや癩病らいびやうにては村へ置れぬ定法ぢやうはふなれば是非共跡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
金の受取と、そして今後何事があつても何等の迷惑を持込まないことと、子供が磯村に関係ないこととが、定法ぢやうはふどほりに女の手によつてしたゝめられてあつた。
花が咲く (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
此盲動的動作亦必ず人意にあらじ、人を殺すものは死すとは天下の定法ぢやうはふなり、されども自ら死を決して人を殺すものはすくなし、呼息せま白刃はくじんひらめく此刹那せつな、既に身あるを知らず
人生 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)