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定法
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じょうほう
ふりがな文庫
“
定法
(
じょうほう
)” の例文
「それは油屋が御
定法
(
じょうほう
)
に触れなかったからよ、法に触れるようなことをしねえのに、ただ強欲というだけで繩をかけるわけにはいかねえ」
暴風雨の中
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ごぞんじの安楽村に、
王
(
おう
)
っていう
安宿
(
やすやど
)
がありまさ。
宿屋掟
(
やどやおきて
)
のご
定法
(
じょうほう
)
で、毎晩の泊り客には、行く先、職業、住所、年齢をちゃんと書かせる。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰か人心に
定法
(
じょうほう
)
なしという、同じ盤上に、同じ球を、同じ方向に突けば、同一の行路をたどるごとくに、余の心は君の心の如くに動いたのである。
我が子の死
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
巻軸になった
竜頭
(
りゅうず
)
は六分、これは
定法
(
じょうほう
)
です、毛の様に伸びた穂は、四寸あまり、それを右手に
摘
(
つま
)
み上げると、穂先を左の指の腹で軽く撫でて見ます。
禁断の死針
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
僕は探偵小説を愛読してますが、中から鍵のかかっているドアを、急いでひらく場合には、巡査が体当りでドアを破るのが
定法
(
じょうほう
)
のようになっていますね。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
「そうでねえ、三度笠が
定法
(
じょうほう
)
だから、
冠
(
かぶ
)
って行くがよかろう、江川の邸で笑われても詰まらねえからな」
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それでも信次郎は運がいいのです。もし生きていたら義母殺しの大罪人、引き廻しの上で
磔刑
(
はりつけ
)
になるのが
定法
(
じょうほう
)
であるのを、畳の上で死ぬことが出来たのは仕合わせでした。
半七捕物帳:57 幽霊の観世物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
お金持ちは
我儘
(
わがまま
)
だから、そうなると、あっちの茶屋へいっているといえば、なんでも
貰
(
もら
)
って来いというのが、古来、
廓
(
くるわ
)
の女に関しては、ことさらに
定法
(
じょうほう
)
のようなお客心理だ。
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
日本中の結構なもの、立派なもの、みんな大江戸にあつまるのが、天下の
定法
(
じょうほう
)
なんだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
「ハハハハ厭なら
断
(
ことわ
)
るのが天下の
定法
(
じょうほう
)
だ。断わられたって恥じゃない……」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それが
定法
(
じょうほう
)
さ。
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
「闇夜をえらぶのが、夜襲の
定法
(
じょうほう
)
になっています。ですから今宵のような月明りに、敵はひとしお安心していましょう」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「コマ札というやつがあって、貸元からそれを買って張るのが
定法
(
じょうほう
)
なんでげすが、そういうことはこの場では行われませんから、まあ、ようござんす、何ぞおかけなさい」
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
殊に十両以上の金であれば、死罪に処せられるのが
定法
(
じょうほう
)
である。それを承知しながら新次郎がやすやすと承知したのは、お節のことばに一種の謎が含まれていたからであろう。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
先にすることが
定法
(
じょうほう
)
になっているのだ。さあ、この次は
籠手
(
こて
)
だ
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“定法”の意味
《名詞》
決まった法則。
いつも行うやり方。
(出典:Wiktionary)
定
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
“定”で始まる語句
定
定紋
定命
定規
定宿
定石
定業
定連
定期市
定例