“格子扉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうしど50.0%
かうしど50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御堂みどう格子扉こうしどへ、彼は顔をよせてみた。中は漆壺うるしつぼをのぞくようでなにも見えない。ガラリッと、彼の手から扉を引く音がひびくと、犬は、尾を振って、小次郎の足もとへおどって来た。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丹左は先へ御堂の縁へ上がって、格子扉こうしどを押しあけ、そこから手招きをしたが朱実はためらって、彼の好意に従ったものか、ほかへ行って独りで寝場所をさがしたものか、迷っている様子に見える。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて本堂の正面の格子扉かうしどを音荒らかに開きたる者を見れば、年の頃五十には過ぎしと思はるゝ六尺豊かの大入道の、真黒き関羽くわんう鬚を長々と垂れたるが
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)